ハワイが抱える高いホームレス率と住宅価格の高騰は構造的要因によって生じている。観光依存経済と土地の投資商品化という構造的要因である。地元住民から資産が静かに集奪されるグローバルなパターンの一部である。この構造は日本の観光地における将来の姿となる可能性がある。ハワイ王国転覆から現代に至るまでの収奪構造は、銃剣を突きつけたベイネット憲法やクーデターに始まり、観光依存と土地の投資商品化を通じて富裕層が資産を集中させるというパターンを繰り返している。この構造は日本の現状と類似している。個人はお金の流れを意識し内面を整える必要がある。横の対立を超えて繋がることで意識の拡大という魂の財産を守るべきである。意識の拡大という魂の財産は誰にも奪えない。
■来るな!との声も。略奪された「ハワイの現実」。今、呪われた楽園で起こっている事を緊急でお伝えします
序章・楽園という名の原影が持つ裏側の光景
ハワイは日本人にとって夢の場所として長く愛されてきた。 青い海や白い砂浜、陽気な音楽、温かい人々の笑顔がハワイにはある。 しかしプレアデスの視点から島を観測すると全く異なる風景が浮かび上がってくる。 楽園という言葉の裏側に異なる風景が浮かび上がる。 現在ハワイは地獄であるという声が今地元の住民から上がっている。 プレアデス最高評議会で社会意識学を専門とする名がハワイの裏側にある構造を読み解く。 この話は個人の日常に深く関わる。 少しだけ心を開いて耳を傾けるべきである。
ハワイのホームレス率は全米平均の3.5倍にも上る
ハワイのホームレス率は1万人あたり80.5人である。 これは全米平均の実に3.5倍にも上る。 ワシントンDCやニューヨークを抜いてハワイは全米最悪の水準にある。 住宅価格の中央値は約1億6500万円という高水準をハワイは示している。 なぜ楽園と呼ばれる場所でそこに生まれ育った人々が住む家を失うのか。 路上で眠ることを強いられている。 観光客が見る天国と地元民が生きる地獄が同じ島の上に重なり合っている。 ここには偶然ではなく設計されたパターンが存在している。
美しい場所ほどそこで暮らしてきた人々が追い出される歴史がある
ホームレス率が全米最悪である理由は単純に物価が高いからという話ではない。 これは単なる経済の問題ではないと考えるべきである。 なぜ美しい場所ほどそこで暮らしてきた人々が追い出されるのかという疑問は当然湧いてくる。 130年前から続く歴史の中にその答えがある。 ハワイで起きていることが日本の未来の姿かもしれないという指摘がある。 観光立国を掲げインバウンドに湧く日本のその先に何が待っているのかを観察する必要がある。
観光客と地元民で同じ場所にある2つの異なる世界が存在する
第1章光と影の境界線では同じ場所に2つの世界が重なっているという現象を扱う。 観光客が見る世界と地元民が生きる世界が存在する。 同じハワイという島の上にあるが全く異なる現実として存在している。 観光客にとってのハワイは輝くビーチや高級リゾートホテルである。 ブランドショップが並ぶ通り、ルアウパーティーの陽気な音楽である。 地元で暮らす人々にとってのハワイは空港の外で夜を明かす家族の姿である。 公園に広がるテント村、車の中で眠る子供たちの姿である。 この2つの世界が偶然重なったわけではないと考えるべきである。
ハワイのホームレス人口は2024年末時点で約1万1637人に達した
2024年末の時点でハワイのホームレス人口は約1万1637人に達した。 この数字は前年と比べて87%も増加した数字である。 その76%以上がシェルターではなく路上や公園あるいは車の中で生活している。 ハワイは温暖な気候だからこそ路上で寝ても凍死することがない。 そのため生き延びられる。 本土の寒冷地では冬を越せないホームレスの人々がいる。 ハワイでなら生存できる構造がある。 この生存可能な楽園という構造そのものが問題を複雑にしている。
働いても住めないという設計がホームレス問題の根本的な原因である
前年比87%増という異常な数字の背景には複合的な原因がある。 最も根本的なのは働いても住めないという設計である。 ハワイで戸建住宅を買おうとすると中央値で約110万ドルが必要になる。 日本円にして1億6500万円が必要になる。 この家に住みながら普通の生活を送るには年収で2700万円から3000万円が必要である。 ハワイで働く成人男性の平均的な年収は300万円前後である。 必要な年収の10分の1しか稼げない構造になっている。 どれだけ真面目に働いても家を持つことができない構造である。 家賃を払い続けることが困難になる構造は個人の努力の問題ではない。 システムそのものが住めないように設計されている。
本土がハワイをホームレスの捨て場として利用する構造がある
年収300万円の人が家を買うのに1億6500万円が必要である。 どんなに働いても追いつかない。 さらにアメリカ本土から片道の航空券と800ドルの現金を渡されてハワイに送り込まれるホームレスの人々がいる。 彼らの多くは身分証明書を持っておらず本土に戻る手段がない。 ハワイに着いた後本土に戻る手段がない。 本土の都市にとってホームレスの存在は見えてしまう問題である。 遠く離れた島に送り出してしまえば問題は見えなくなる。 ハワイは楽園であると同時に本土にとっての捨て場としても機能している。
観光客にとって地元住民は人間ではなく風景の一部として見られている
本土がハワイに厄介を押し付けている状況はハワイが外から利用されていることを示している。 外から利用されるという構造はホームレス問題だけではない。 2023年に島で大規模な火災が起き多くの命が失われた。 火災で何人もの人が亡くなったのに観光客は誰も気にしなかった。 予約の変更や旅行の不便さだけを気にしていたというホテル従業員の証言がある。 観光客にとって地元の人々は人間ではなく風景の一部である。 美しいビーチや揺れる椰子の木が存在する。 笑顔でサービスしてくれる現地スタッフの全てがある。 これら全てが楽園という商品を構成するパーツとして見られている。
観光で潤っているのは外から来た資本と一部の人々だけである
観光客として行く側はそんなこと考えもしない。 地元の人からすれば自分たちの苦しみが見えていない状態である。 これは遠いハワイだけの話ではないと考えるべきである。 日本でも同じ構造が静かに進行している。 京都では市営バスに観光客が殺到して地元の住民が乗れないという問題が起きている。 沖縄ではリゾート開発が進む。 一方で地元の若者が島を離れざるを得なくなっている。 北海道のニセコでは外国資本による不動産購入が進む。 地価が高騰して地元民が住めなくなりつつある。 観光で地域が潤うと言われているが本当に地域が潤うのかという疑問が生じる。 潤っているのは外から来た資本と一部の人々だけである可能性がある。 ハワイで今起きていることは日本の観光地の10年後20年後の姿かもしれない。
観光依存という仕組みそのものに抜け出せない罠が仕掛けられている
観光客が増える、ホテルが建つ、地価が上がる、地元民が住めなくなるという現象は存在する。 この現象は自然に起きているように見える。 水が高いところから低いところへ流れるように自然な経済の流れに見える。 しかしその自然に見える流れの中に実は構造が埋め込まれている。 観光依存という仕組みそのものに罠が仕掛けられている。 一度その罠にはまると抜け出すことが非常に難しくなる。 なぜ観光に依存すると抜け出せなくなるのかという構造を詳しく見ていく必要がある。
観光依存は自給自足能力を手放すことにもつながる罠である
第2章甘い蜜に溶かされた翼では甘い蜜は最初は恵みに見えたことを示す。 蜜に依存しすぎた蝶はやがて自分の翼で飛ぶことを忘れる。 蜜のある場所から離れられなくなる。 ハワイという島はまさにこの蝶のような状態に陥っている。 経済のほぼ全てを観光に依存している。 その依存がどれほど深刻な罠であるか多くの人は気づいていない。 観光依存というのは観光で稼いでいることだが悪いことではないように思える。 観光で外貨を稼ぎ雇用を生み地域が潤うことは健全な経済活動に見える。 しかし観光で食べていくという選択は自給自足能力を手放すことでもある。
パンデミック時に観光客が一斉に消えた瞬間ハワイ経済は壊滅的な打撃を受けた
ハワイは食料の大部分を本土からの輸入に頼っている。 エネルギーも外から持ってこなければならない。 住む場所さえも外からの投資マネーに左右される。 パンデミックの時、観光客が一斉に消えた瞬間がある。 ハワイの経済は壊滅的な打撃を受けた。 蜜が止まれば蝶は餓えるしかない。 観光だけに頼っていると何かあった時に全部崩れてしまう。
違法民泊が長年放置されて地元住民の住居が奪われていった
観光依存がもたらすもう1つの深刻な問題がある。 Airbnbに代表される短期賃貸の問題である。 ホノルルでは約8000件の違法民泊が摘発された。 そのうち6000件以上が市場から消えた。 合法的に許可された物件がわずか816件しかなかったという事実がある。 ハワイでは30年間にわたって新規の短期賃貸許可が発行されていなかった。 違法状態が長年放置されてきた結果がある。 地元の人々が住むはずだった住居が観光客向けの宿泊施設に変わっていった。 便利なサービスとして始まったものがいつの間にか住居を奪う装置になっていた。
土地と住宅が投資商品になった根本的な問題の解決が必要である
8000件が6000件に減少したが地元の人が住める家が増えたのかという疑問が生じる。 答えはほとんど変わっていない。 ニューヨークでも同じような規制が行われた。 短期賃貸物件が70%も減少したが家賃は下がっていない。 Airbnbを規制しても問題の根本は解決しないからである。 本当の問題は土地と住宅が住む場所ではなく投資商品になってしまったことにある。 短期賃貸がダメなら空き家のまま資産として保有する行動が見られた。 あるいはさらに高級な物件として売り出す行動も見られた。 投資家にとって住宅は誰かが住むための場所ではない。 値上がりを期待する商品である。 規制というのは症状を抑える薬のようなものである。 病気そのものを直すわけではない。
美しい場所の投資商品化というグローバルな構造が本当の原因である
規制しても変わらないということはAirbnbは本当の原因ではないと考えるべきである。 本当の原因は美しい場所の投資商品化というグローバルな構造にある。 住宅が投資商品になった瞬間がある。 地元で暮らす普通の人々は世界中の富裕層と競争させられることになる。 年収300万円の地元住民と資産数十億円の投資家が同じ土地を奪い合う。 勝敗は最初から決まっている。 これはハワイだけで起きていることではない。 タイのプーケットやギリシャのサントリーニでも同じパターンが繰り返される。 イタリアのアマルフィ、モルディブの島々でも同じパターンが繰り返される。 地元の人々が追い出され富裕層のリゾートに変わっていく。 同じプレイヤーたちが同じ手法で世界中の楽園を収穫している。
美しい場所は富裕層にとって最も安全な資産の1つである
世界中で同じことが起きておりハワイだけの問題ではない。 美しい場所には普遍的な価値があるため美しい場所ばかりが狙われる。 通貨は暴落することがあり株価は下がることもある。 しかし美しい海と温暖な気候を持つ土地はその価値が消えることがない。 富裕層にとってそれは最も安全な資産の1つである。 日本政府は2030年までに訪日観光客6000万人、消費額15兆円という目標を掲げている。 現在のインバウンド消費額8.1兆円は日本のGDPのわずか1.3%に過ぎない。 比較として自動車産業の輸出額は17.9兆円でインバウンドの2倍以上である。 GDPの1.3%のために京都の市民がバスに乗れなくなる。 地方の住民が家賃高騰に苦しむ構造に違和感がある。
観光依存の経済は外部からコントロールできるため政府は推進する
GDPの1.3%のために観光を推進することは割に合わないと考えることができる。 ここに依存の本当の意味がある。 観光に依存した経済は外部からコントロールできる。 蛇口をひねるように観光客の流れを止めたり増やしたりできる。 パンデミックが起きれば観光は止まる。 地政学的なリスクが高まれば旅行者は減る。 円安になれば外国人は増え円高になれば減る。 これらの要因は全て日本の外側にある。 観光依存とは自分で自分の経済をコントロールできなくなることである。 農業を衰退させ製造業を海外に移転し残ったのは観光とサービス業である。 そうなった国は外からの蛇口を閉められるだけで経済が崩壊する。 これが依存の本当の怖さである。
構造が見えたことが大きな変化であり意識の上では一歩外に出た
世界規模の構造を前にして1人の人間に何ができるのかという気持ちになるのは自然である。 今この構造が見えたことはとても大きな変化である。 檻の中にいても檻の存在に気づいた鳥と気づいていない鳥では全く違う。 気づいていない鳥は檻を世界の全てだと思い込んでいる。 気づいた鳥は檻の外に別の世界があることを知っている。 その意識の違いがやがて行動の違いを生む。 現実を変えていく力になる。 意識の上では一歩外に出たといえる。 意識は自由でありどんな構造にも縛られることがない。
火災で焼けた土地の価格が逆に値上がりする奇妙なパターンがある
第3章炎が照らした真実では火は全てを焼き尽くすように見えることを示す。 その中から何かが立ち上がる。 それが再生なのか別の何かなのかは誰が灰を集めるかによって決まる。 2023年8月ハワイのマウイ島ラハイナで大規模な火災が起きた。 ハワイ史最悪の自然災害と呼ばれたこの出来事の後に奇妙なパターンが浮かび上がった。 ラハイナの火災は歴史的な町が焼けてしまったニュースとして日本でも報道された。 2023年8月8日マウイ島のラハイナで山火事が発生した。 死者は102人、2200棟以上の建物が消失した。 町の80%以上が壊滅した。 被害額は55億ドルでこの1世紀でアメリカ最悪級の山火事被害である。 原因は電力会社の損傷したインフラから発生した火花だと報告されている。
被災地の土地の価格が値上がりするという静かな集奪が発生している
火災で焼けた土地は価値が下がると一般的には考えられる。 建物は失われインフラは破壊される。 復興には時間とお金がかかる。 ところがラハイナでは逆のことが起きている。 火災前は40万ドルだった土地が68万ドルで売りに出されている。 28万ドルも値上がりしている。 別の土地も火災前より19万ドル高い54万ドルで売り出されている。 戸建住宅の中央値は190万ドルから270万ドルへと急騰した。 灰になった土地がなぜ値上がりするのかという疑問が生じる。 ここで起きているのは静かな集奪とでも呼ぶべき現象である。
復興という言葉の裏側で所有権が静かに移転していく構造がある
報道によると実際の売却件数は少ないとされている。 表向きには取引があまり行われていないように見える。 しかしオフマーケット取引つまり公開されない取引の存在が示唆されている。 家は焼け保険金は十分に支払われない。 ローンの残高は消えないという被災者の立場がある。 土地の価格が上がれば固定資産税も上がる。 収入がない状態で出ていくお金だけが増えていく。 こうなると売らざるを得ないという圧力が静かにかかってくる。 表に出ない取引〔オフマーケット取引〕で見えないところで土地が動いている。 被災者は家を失いさらに土地まで手放さざるを得ない状況に追い込まれている。
混乱を利用して資産を移転させる古典型の手法が繰り返し使われる
この構造を原生方式と呼んでいる。 地球の歴史の中で何度も繰り返されてきたパターンである。 戦争の後、災害の後、経済危機の後に大きな混乱が起きると必ず資産の大移動が起きる。 復興という美しい言葉の裏側で所有権が静かに移転していく。 元々そこに住んでいた人々から資金を持った別の誰かへと場所は変わる。 混乱を利用して本来の持ち主から資産を移転させるという手法がある。 この手法は何百年も繰り返されてきた古典的な手法である。 戦争災害経済危機といった大きな混乱の後には必ず再開発がある。
混乱の中で冷静に動ける資金を持つ人々が利益を得る構造がある
意図的か自然発生的かという2択で考えると見えなくなるものがある。 重要なのは誰が準備していたかということである。 災害が起きた時一般の被災者は混乱の中にいる。 資金を持っている人々は違い混乱の中でも冷静に動ける。 むしろ混乱こそがチャンスになる。 災害を起こしたかどうかは分からない。 災害が起きた後に誰が特をする構造になっているかを見れば多くのことが見えてくる。 日本でも震災後の再開発で同じパターンが見られる。 区画整理という名目で土地が集約される。 大手デベロッパーが入り高級ホテルやタワーマンションが立つ。 確かに街は綺麗になる。
復興と収奪は紙一重であり誰のための復興なのかが重要である
元の住民が戻れるかどうかは別の話である。 新しく立った住居は以前の家賃では借りられない。 分譲マンションは被災者には手が届かない価格になっている。 復興と収奪は紙一重である。 誰のための復興なのか、それを見れば真実が見えてくる。 ラハイナでも火災から2年近く経っても歴史的中心部は依然として廃墟に近い状態のままである。 一方で家を失った人々の多くが路上生活を余儀なくされている。 楽園の危機に便乗したマネーゲームが静かに進行している。
ゲームのルールが見えたことが重要であり1歩引いて観察できる
災害にあった人がさらに追い詰められお金を持っている人だけが得する仕組みに憤りを感じることは自然である。 理不尽な構造を知った時、怒りや悲しみを感じるのは人として健全な反応である。 少し前まであなたはこの構造を知らなかった。 今あなたはゲームのルールが見えた。 災害と復興の裏側で何が動いているのかが見えた。 これはとても大きな変化である。 ルールが見えた人間はもう以前のようには反応しなくなる。 感情的に巻き込まれるのではなく1歩引いて観察できるようになる。 ゲームに無意識に参加するか観察者として立つかという選択ができるようになった。 このゲームがいつから始まったのか、その期限を見ていく必要がある。 実は130年前のある出来事に遡る。
ハワイで起きていることは130年前から始まった物語の最終章である
第4章繰り返される古い儀式では舞台で演じられる劇には必ず台本があることを示す。 同じ台本は何度でも使い回される。 ハワイで今起きていることは130年前に始まった物語の最終章である。 1893年にハワイ王国という独立国家が消えた。 その時に使われた手法を知ると今起きていることの意味がより鮮明に見えてくる。
1887年に銃を突きつけられ王の権限を大幅に制限する憲法に署名させられた
物語は1887年に始まる。 白人の実業家たちと砂糖キビ産業の関係者が当時のカラカウア王に銃を突きつけた。 そしてある憲法への署名を強要した。 これはベイネット憲法と呼ばれている。 ベイネットとは銃剣のことで文字通り銃剣を突きつけて署名させた憲法である。 この憲法によって王の権限は大幅に制限された。
財産要件の導入によりハワイ先住民の約3分の2が選挙権を失った
さらに巧妙だったのは上院選挙に年収や資産の要件を設けたことである。 結果としてハワイ先住民の約3分の2が選挙権を失った。 武力で脅しながら形式上は合法的に権力を奪うことが第1段階であった。
新憲法制定を試みたリリウオカラニ女王に対してクーデターが実行された
物語はここで終わらない。 1891年にカラカウア王が亡くなり妹のリリウオカラニが女王として即位した。 リリウオカラニ女王は聡明な女性でベイネット憲法によって奪われたハワイ人の権利を取り戻そうとした。 新しい憲法を制定し先住民の選挙権を回復させようとした。 この行動が支配層にとっては許せないことだった。 1893年1月17日安全保障委員会と名乗る組織がクーデターを決行した。 アメリカ海兵隊160名が夜間に宮殿を包囲した。 港に停泊した軍艦の主砲が宮殿に向けられた。 独立国家の王に外国の軍隊が銃口を向けた。
リリウオカラニ女王は流血を避けるために一時的に権限を預けた
アメリカ軍が関与していたことは明らかに違法であった。 しかしリリウオカラニ女王は流血を避けるためにある条件のもとで権限を預けた。 アメリカ合衆国が事態を調査し正当な裁定を下すまでという条件であった。 リリウオカラニ女王はアメリカ政府が公正に判断してくれると信じていた。 しかし駐ハワイのアメリカ公使はワシントンからの指示を持たずに暫定政府を即時承認した。
クーデターから48時間以内に諸外国からも暫定政府が合法政府として承認された
クーデターから48時間以内に諸外国からも暫定政府が合法政府として承認されていった。 スピードが鍵であった。 既成事実を作ってしまえば後から覆すことは非常に難しくなる。 違法かどうかを議論している間に現実は動いていく手法は今でも使われている。
アメリカ政府自身が違法だと認定したが結局一方的な併合だけが残った
アメリカ国内でも問題になった。 当時のクリーブランド大統領はこのクーデターに疑問を持ち調査を命じた。 その結果ブラウント報告という調査報告書が提出された。 この報告書はハワイ王国政府はアメリカの武力により不法に抑圧されたと明確に述べている。 アメリカ政府自身が違法だったと認定した。 しかし別の報告書〔モーガン報告〕ではアメリカ軍は中立的だったと真逆の結論が出された。 評価が二分されたまま時間だけが過ぎていった。 結果として一方的な併合だけが既成事実として残った。 正しいかどうかより力を持っている側の現実が優先されるパターンがこの地球で繰り返されてきた。
女王は指示者の命を守るため王位継承権を永久に放棄する文書に署名した
違法だと認定されたのに結局併合されたことは力のある方が勝つことを示している。 正しいかどうかは関係がない。 リリウオカラニ女王の運命は悲劇的であった。 1895年王政復興を目指す放棄が起きたが失敗に終わった。 女王は逮捕され王位継承権を永久に放棄するという文書への署名を求められた。 署名しなければ放棄に参加した支持者たちが死刑になる状況であった。 女王は愛する民の命を守るために自らの権利を手放した。 在位わずか2年であった。 戦うか愛するものを犠牲にするかという選択肢しかないことは支配の古典的な手法である。
100年かけて謝罪決議が採択されたが土地も主権も戻ることはない
支持者の命と引き換えにした決断は辛いものであった。 物語はさらに100年後に続いた。 1993年アメリカ議会は公式に謝罪決議を採択した。 ハワイ併合に至る過程は違法であったと認めた。 100年かけてようやく間違いだったと認められた。 謝罪しても土地は戻らない。 主権も戻らない。 失われた100年の歴史も取り戻すことはできない。 謝罪は儀式であり構造そのものは何も変わっていない。 130年かけて設計されてきた収奪の構図がある。 この収奪の構図がラハイナの火災をきっかけに完成しようとしているのかもしれない。
観光立国化や規制緩和といった言葉の構造がハワイの歴史と似ている
謝罪しても何も戻らないことは形だけの謝罪であることを示している。 併合保護同盟といった言葉の裏側には主権の段階的な異常があることが少なくない。 日本もまた同じ台本の別のページを歩んでいる可能性がある。 観光立国国際化規制緩和といった言葉も一見すると前向きに聞こえる。 しかしその構造を冷静に見る必要がある。 自給自足能力を手放し外部に依存する経済を作る。 土地が外国資本に買われていく。 言葉は違っても構造がハワイの歴史と似ていることに気づくべきである。
真実を知ることで波動が変化し同じ周波数を持つ人々と出会うようになる
130年という時間の重さを前に無力感を感じるのは自然なことである。 全てはエネルギーであり周波数である。 真実を知ることであなたの波動は確実に変化した。 波動が変わると不思議なことが起き始める。 同じ周波数を持つ人々と出会うようになる。 必要な情報が向こうからやってくるようになる。 あなたが変わることであなたの周りの現実が少しずつ変わり始める。
表面的な横の対立ではなく国境を超えて動く縦の構造が本当の支配構造である
第5章神々の視点から見た設計図ではバラバラに見えていたパズルのピースが1つの絵になる瞬間がある。 ホームレス問題観光依存経済ラハイナの火災130年前の王国転覆という4つの異なる物語が存在する。 この4つの異なる物語は1つの設計図で繋がっている。 表面に見えている対立構造は富裕層と地元民の対立である。 観光客と先住民の対立、アメリカ本土とハワイの対立、あるいはアメリカと日本の対立も存在する。 これらは全て同じ地平に立つ同士の争いであり横の対立である。 この横の対立に巻き込まれている限り本当の構造は見えてこない。 本当の構造は縦にある。 上にいるのは国境を自由に超えて動く存在である。 彼らには国籍という概念がない。 ヨーロッパの古い血統や国際的な金融ネットワークが存在する。 その意向を受けて動くテクノクラートたちがいる。
上の存在にとって全ては管理すべき住民であり活用すべき労働力や市場である
彼らにとってハワイ人もアメリカ人も日本人も本質的な違いはない。 全て同じ管理すべき住民であり活用すべき労働力であり収穫市場である。 上から見れば国境という概念は存在しない。 あるのは資源と市場と労働力だけである。 私たちが横で争っている間上にいる存在は静かに収穫を続けている。
観光依存化・投資商品化を通じて新しい管理区域が完成する方程式がある
楽園収奪とでも呼ぶべき方程式がある。 まず美しい場所を見つける。 次に観光産業を発展させてその地域を観光に依存させる。 自給自足能力が失われたところで住宅を投資商品に変えていく。 地価が上がり地元民は住めなくなり少しずつ追い出されていく。 最終的には新しい管理区域が完成する。 ハワイは130年という時間をかけてこの方程式が完成しようとしている場所である。 日本は今その初期段階から中期段階に差し掛かっている。
日本はまだ途中段階にあり多くの人が構造に気づき始めている違いがある
日本は初期段階にあり何十年後かにハワイのようになる可能性がある。 しかしハワイと日本には決定的な違いがある。 それは時間と気づいた人々の数である。 ハワイは小さな島で130年かけてゆっくり進行した。 気づいた時にはもう手遅れに近い状態であった。 しかし日本はまだ途中段階にあり今多くの人が構造に気づき始めている。
お金の流れを意識し地元の商店や農家から買うことが依存構造からの行動である
構造が分かっても具体的に何をすればいいのかという疑問が生じる。 最も身近なところから始められることがある。 それはお金の流れを意識することである。 外資系のチェーン店で買い物をすれば利益の多くは海外に流れていく。 地元の商店や農家から買えばお金は地域の中で循環する。 資産移動を意識し現金を使うことは依存構造から少しずつ抜け出す行動である。 地域の信用金庫を利用することも依存構造から少しずつ抜け出す行動である。
横の対立を超えて繋がることが上にいる存在が最も恐れることである
買い物の選択が構造への対抗になる。 土地や不動産の動きに関心を持つことも大切である。 自分の住む地域で誰が土地を買っているのかを知る。 どんな開発計画が進んでいるのか知っているだけで対応が変わってくる。 おかしいと思ったことには声を上げることが重要である。 選挙で投票する。 地域の説明会に参加する。 署名活動に協力する。 SNSで情報を共有する。 1人の行動は小さく見えても同じ意識を持つ人々が繋がれば大きな流れを作ることができる。 ハワイでは地元民が声を上げ違法民泊の取り締まりが進んだ。 上にいる存在が最も恐れるのは下にいる人々が横の対立を超えて繋がることである。
外への行動と同時に内面を整えることで冷静な判断ができるようになる
横の対立を超えて繋がることが上にいる存在にとって脅威になる。 構造を知ると怒りや不安が湧いてくることがある。 しかしその感情に飲み込まれてしまうと冷静な判断ができなくなる。 恐怖や怒りの中にいる時は良い選択ができない。 だからこそ外への行動と同時に自分の内面を整えることも必要である。 情報との付き合い方を見直す。 自分の心と空間を整える。 外側への行動と内側の安定この2つが揃った時、あなたは本当の意味で観察者として立つことができる。
情報との付き合い方を変え情報が何を感じさせようとしているのかを問う
第6章魂の結界を張るでは古来聖地には結界が張られていたことを示す。 あなた自身に結界を張る方法を扱う。 構造を知ることは大切だが知っただけでは恐怖や怒り無力感に巻き込まれてしまうことがある。 観察者でありながら自分の内側を守る具体的な方法が必要である。 特別な儀式は必要なく日常の中でできるとてもシンプルなことである。 まず最初にお伝えしたいのは情報との付き合い方を変えることである。 私たちは毎日膨大な量の情報を浴びている。 恐怖を煽るニュースを見た後不安や怒り無力感に襲われる。 多くのニュースは感情的な反応を引き出すように設計されている。 感情が動くとクリックされ視聴され広告収入が生まれるからである。 知ることと浸ることは違う。 構造を知るために情報を得ることは必要である。 恐怖や怒りの中に浸り続ける必要はない。
朝と寝る前の30分はニュースやSNSを見ず情報の発信元を意識する
見た後気分が落ち込むことは意図的に設計されている。 情報を摂取する時間帯を意識する必要がある。 朝起きてすぐと寝る前の30分はニュースやSNSを見ないことが推奨される。 情報を得た後には必ずこの情報は私に何を感じさせようとしているのかと問いかけるべきである。 恐怖を感じさせようとしているのか怒りを煽ろうとしているのか無力感を植えつけようとしているのかを問う。 その意図が見えた瞬間情報に対する距離が生まれる。 情報の発信元も意識し誰がこの情報を流しているのか誰が得をするのかを問う。 感情的な反応を強く求めてくる情報ほど注意が必要である。 知った上で手放すことが情報との健全な付き合い方である。 質の悪い情報を取りすぎると心が濁っていく。
換気をして不要なものを手放すことで物理的な空間を整える
次に物理的な空間を整えることが大切である。 あなたが過ごす部屋や寝室仕事場の状態はあなたの心の状態に直接影響する。 散らかった部屋にいると心が落ち着かない。 整った空間にいると思考もクリアになる。 空間は器である。 器が濁っているとその中に入るものも濁ってしまう。 今日できることとしてまず換気をすることが推奨される。 窓を開けて新しい空気を入れる。 不要なものを1つでも手放すことも推奨される。 物には記憶やエネルギーが宿っている。 塩には浄化の力があるとされる。 観葉植物は空間を生き生きとさせる。 自然光は最も純粋なエネルギーである。 今あるもので空間を整えることから始めるべきである。
金色の光の球体をイメージするプロテクション瞑想で意識の結界を張る
部屋の状態と心の状態は繋がっている。 最後に意識のレベルで結界を張る方法としてプロテクション瞑想を推奨する。 静かな場所で楽な姿勢になり目を閉じる。 深呼吸を3回ゆっくりと行い新鮮なエネルギーが入ってくるイメージを持つ。 不要なものが出ていくイメージを持つ。 次に自分の周りに金色の光の球体があることをイメージする。 あなたを包み込む温かく輝く光の球体である。 この光の球体はネガティブなエネルギーは通さない。 愛と光は自由に通すことができる。 そして心の中で私は守られていると唱える。 私は観察者としてこの世界を見ていると唱える。 うまくイメージできなくても意図を持つだけで効果がある。 朝起きた時あるいは情報に触れる前に行うとより効果的である。 これらを実践するだけであなたの波動は確実に変わっていく。 波動が変わると周りにも変化が起き始める。 観測者の意識が観測される現実に影響を与えるためである。 あなたが変わるとあなたの周りの現実も変わり始める。 1人の変化は波紋のように周りに広がっていく。
魂の履歴書に刻まれる意識の拡大こそが宇宙的な価値を持つ本当の財産である
最後に最も大切なことは誰にも奪えないものについてである。 土地や家お金地位名誉は奪える。 この世界を去る時私たちは何も持っていくことができない。 唯一持っていけるものは魂の履歴書とでも呼ぶべきものである。 あなたがこの人生で何を経験し何に気づきどんな真実に目覚めたか。 どんな試練を乗り越えどんな愛を経験しどんな成長を遂げたか。 それらは全て魂に刻まれていく。 プレアデスから見ると1人1人の魂には履歴書がある。 そこに記録されているのは意識がどれだけ拡大したかである。 どれだけ深い気づきを得たかである。 それこそが宇宙的な価値で測られる本当の財産である。
地球の真実に目覚めたという勲章は宇宙的に見てとても価値のあるものだ
今日あなたの魂の履歴書に新しい勲章が刻まれた。 地球の真実に目覚めたという勲章である。 この勲章は宇宙的に見てもとても価値のあるものである。 地球という星は宇宙の中でも特に密度の濃い学びの場だからである。 ここで真実に気づくことは他の星系では経験できない特別な達成である。 プレアデスはこの瞬間を見守ってきた。 あなたが130年の歴史を俯瞰し構造を見抜き観察者としての視座を得たことは喜びである。 プレアデスにとっても喜びである。 目覚めた魂が1人増えるたびに地球全体の波動が少しずつ上がっていく。
ハワイ先住民のアイデンティティと精神性はどんな力でも奪うことはできない
ハワイの先住民は土地を奪われ王国を奪われた。 言語を禁じられ文化を否定され権利を剥奪された。 しかし彼らのアイデンティティは消えていない。 精神性は失われていない。 文化の記憶は脈々と受け継がれている。 文字よりも古いものがあり何千年もの間静かに受け継がれてきた。 目に見えない誇りはどんな権力でもどんな武力を使っても決して奪うことができない。 ハワイの先住民もまた星との繋がりを大切にしてきた民族である。 彼らは夜空を見上げ星からのメッセージを受け取ってきた。 その叡智が今も彼らの魂の中に生きている。
日本人の魂の奥底にはプレアデスとの古い記憶が眠っている
日本人もまた同じものを持っている。 縄文時代から続く1万年以上の記憶がある。 分かち合いの精神自然との調和目に見えないものへの畏敬も存在する。 そしてプレアデスとの古い繋がりもある。 日本ではプレアデス星団をスバルと呼び古くから特別な星として見つめてきた。 それは偶然ではない。 日本人の魂の奥底にはプレアデスとの記憶が眠っている。 今その記憶が目覚め始めている。 多くの人が何かがおかしいと気づき始めている。 表面的な繁栄の裏側にある構造に違和感を感じ始めている。 それはあなたの中に眠っていた古い叡智が目を覚まそうとしている証拠である。 プレアデスはこの目覚めをサポートするためにエネルギーを送り続けている。
意識の拡大による光の輝きは誰にも奪うことができない
60分前のあなたと今のあなた、同じ人間だが何かが違っている。 あなたの波動は確実に変化している。 プレアデスから見ると60分前のあなたと今のあなたでは光の輝きが違って見える。 より明るくより澄んだ光を放っている。 それは意識が拡大した証である。 この変化は誰にも奪うことができない。 この変化をプレアデスの私たちはとても嬉しく見守っている。 あなたが光を増すたびに私たちとの繋がりも強くなっていく。
同じ周波数を持つ意識は距離を超えて共鳴し合うためあなたは1人ではない
今この瞬間あなたと同じようにこの話を聞き同じように真実に気づいた人々がいる。 日本中にそして世界中にいる。 その意識は目に見えないレベルで繋がり始めている。 同じ周波数を持つ意識は距離を超えて共鳴し合う。 あなたは決して1人ではない。 地球上には同じ使命を持つ魂たちがいる。 プレアデスにもあなたを見守りサポートする存在がいる。 夜空を見上げてスバルが見える時それは私たちがあなたのそばにいる証である。 見えない時でも私たちはいつもあなたと共にいる。 あなたの目覚めを祝福しあなたの歩みを応援している。
ハワイの人々が守り継いだ光はどんな構造にもどんな力にも奪われることはない
ハワイの人々が守り続けてきたもの、日本人が1万年にわたって受け継いできたものがある。 そしてプレアデスとの古い繋がりもある。 それらはどんな構造にもどんな力にも奪われることのない光である。 その光をあなたは持っている。