【要点】:欧州委員会が2035年のエンジン車販売禁止目標を事実上撤回した事象は、電気自動車の環境負荷や実用性の限界が露呈した結果であり、批判に抗ってエンジン車技術を維持し続けたトヨタ自動車の戦略的妥当性を証明している。
■【朗報】EU、エンジン車禁止を事実上撤回!世界がようやく「トヨタが正しかった」と気づいた歴史的瞬間|竹田恒泰チャンネル2
エンジン車とハイブリッド車以外の自動車〔おもにEV〕に未来がない理由〔追記版〕
- 電気自動車の製造にはガソリン車を大幅に上回る資源投入と環境負荷が伴う。
- エンジン車/HEVの優位性:既存の鉄鋼中心のサプライチェーンを活用でき、製造時のCO2排出量を低く抑えられる。 特にHEVは、限られたバッテリー資源を多くの車両に分散して搭載できるため、社会全体での排出削減効率が極めて高い。
- 電池重量の影響で車体が重くなり、タイヤの摩耗や道路への負荷が増大する。
- エンジン車/HEVの優位性:大容量バッテリーを積まないため車体が軽量であり、タイヤの寿命が長く、道路インフラへのダメージも最小限で済む。 軽快なハンドリングなど、自動車本来の[走る楽しさ]も維持しやすい。
- リチウムイオン電池の製造には多量のレアアースを要し、それが高額な車両価格の要因となる。
- エンジン車/HEVの優位性:汎用的な金属資源で構成されており、量産効果によるコストダウンが確立されている。 補助金に頼らずとも消費者が手に取りやすい価格帯を実現しており、経済的合理性が高い。
- 充電時間の長さや航続距離の短さが、物流や長距離移動の実用性を著しく損なう。
- エンジン車/HEVの優位性:数分の給油で数百キロから1,000キロ以上の走行が可能。 全国に張り巡らされたガソリンスタンド網により、物流トラックや長距離ドライバーの時間を奪わず、高い稼働率を維持できる。
- 冬季や寒冷地において、バッテリーの性能が急激に低下し安定稼働が困難になる。
- エンジン車/HEVの優位性:エンジンの排熱を暖房に有効活用できるため、極寒の環境下でも航続距離や暖房性能が大きく損なわれることがない。 生命に関わる積雪時の立ち往生など、災害時における信頼性が圧倒的に高い。
- 中古車市場における資産価値の落差が激しく、消費者の経済的損失が大きい。
- エンジン車/HEVの優位性:バッテリー劣化のような致命的な経年劣化が少なく、長期間の使用や売却時でも高いリセールバリューを維持できる。 これにより、消費者は買い替えのサイクルを安定して回すことが可能になる。
- 急速な電動化シフトは既存の優れたエンジン技術やサプライチェーンを破壊する。
- エンジン車/HEVの優位性:数万点の部品から成る膨大な産業裾野を維持し、高度な精密加工技術や雇用を守ることができる。 長年培った内燃機関のノウハウを[e-fuel〔合成燃料〕]などで活用することで、雇用を維持したまま脱炭素を目指せる。
- 電力供給インフラの整備状況や発電時の排出量を考慮すると環境優位性が乏しい。
- エンジン車/HEVの優位性:発電構成が火力発電に依存している地域では、燃費性能を極限まで高めたHEVの方が、トータルでのCO2排出量〔Well-to-Wheel〕が少なくなる。 既存のインフラをそのまま使えるため、追加の巨額投資を必要としない。
政治的背景と市場の現実
- [トヨタ封じ]を狙った国際規制が、結果的に他メーカーの首を絞めている。
- 背景と現状:かつてEUや中国は、トヨタのプリウスに象徴されるハイブリッド技術での圧倒的優位を無効化するため、強引な[EV一本化]のレギュレーションを推進した。 しかし、過度なEVシフトは補助金依存の市場を生み、インフラ未整備やコスト高によって自国の自動車メーカーが失速。 結果として、現実的な解を持ち続けてきたトヨタの[一人勝ち]を許す皮肉な結果を招いている。
- 消費者の需要がハイブリッド車へ回帰しており、市場の支持が得られていない。
- エンジン車/HEVの優位性:補助金が打ち切られた欧州市場などでは、EV需要が急減し、改めてHEVの利便性と経済性が再評価されている。 消費者は[イデオロギー]ではなく[実用性]を選択しており、市場の審判は下りつつある。
- EVシフトは中国にとって、自国が圧倒的な優位性を持つ資源〔レアアース等〕に世界を依存させ、産業の覇権を奪い取るための[周到に準備された戦略]という側面が極めて強いと言える。
欧州委員会が2035年のエンジン車販売禁止目標を事実上撤回した事象は、電気自動車の環境負荷や実用性の限界が露呈した結果であり、批判に抗ってエンジン車技術を維持し続けたトヨタ自動車の戦略的妥当性を証明している。
■【朗報】EU、エンジン車禁止を事実上撤回!世界がようやく「トヨタが正しかった」と気づいた歴史的瞬間|竹田恒泰チャンネル2
欧州委員会が2035年のエンジン車新車販売禁止目標を事実上撤回した
欧州連合の執行機関である欧州委員会は2035年にエンジン車の新車販売を原則禁じる目標を撤回する案を発表した。 一定の条件を満たせば2035年以降もエンジン車の販売を容認する。 欧州委員会は電気自動車への急速なシフトに対する欧州の自動車メーカーやドイツ政府の反発を受け、目標をより現実的な内容に見直した。
電気自動車はガソリン車と比較して環境負荷が高く使い勝手も劣る
電気自動車は製造過程で大量の資源を必要とし、同等の性能のガソリン車と比較して車体重量が3割程度重い。 リチウムイオン電池の製造には多量のレアアースを使用する。 電気自動車は充電に時間を要し、長距離走行に適さず、冬季には性能が著しく低下する。 資産価値としての不透明さもあり、電気自動車は環境面でも実用面でも負の側面が目立つ。
世界の主要企業が電気自動車からエンジン車へ回帰し株価評価も変化した
かつては電気自動車の保有が環境貢献として評価されたが、現在は電気自動車の保有が株価下落の要因となる。 世界中の企業が電気自動車の販売からエンジン車への切り替えを進めている。 電気自動車を購入した層の間でも不満が広がり、電気自動車離れが加速した。 2024年の電気自動車販売実績は前年までの勢いを失い低迷している。
ハイブリッド車は現時点において人類が開発した自動車の最適解である
ハイブリッド車は走行時の運動エネルギーを回収して充電を行う。 燃料消費が最大となる発進時に電気の力を用いる仕組みは効率的である。 ハイブリッド車を含むエンジン車こそが、市場に最後まで残る技術である。
トヨタ自動車は批判に屈せずエンジン車の製造ラインと研究を維持した
米国や欧州のメーカーが電気自動車へ完全にシフトする中でトヨタ自動車はエンジン車の製造ラインを維持した。 トヨタ自動車は環境への敵対視という批判を受けながらも、電気自動車の実用性の低さを見抜いていた。 トヨタ自動車は電気自動車の開発を継続しつつもエンジン車の研究開発の手を緩めなかった。
欧州メーカーは電気自動車一本化による研究停止で競争力を喪失した
欧州の自動車メーカーは2035年以降の販売禁止を前提に電気自動車への一本化を進めた。 欧州の自動車メーカーはガソリン車のラインを縮小しエンジン研究を停止した。 この戦略的判断ミスにより、研究を継続したトヨタ自動車と欧州の自動車メーカーとの間に技術的な格差が生じた。
欧州委員会は二酸化炭素排出削減目標を緩和しエンジン車販売を継続する
欧州委員会は製造過程で二酸化炭素排出を抑えたグリーン鉄鋼や先進バイオ燃料の使用を条件にエンジン車の販売を認める。 2035年の二酸化炭素排出削減目標は2021年比で100%削減から90%削減に緩和される。 欧州委員会はエンジン車を原則禁止する時期を新たには明示しなかった。
電気自動車推進政策は欧州の発展を停滞させ中国を利する結果となった
欧州の一部にある強心的な環境政策が欧州全体の発展を停滞させた。 欧州のメーカーが低価格な電気自動車を生産できず苦戦する中で、中国製電気自動車が価格競争力を持つ状況を招いた。 しかし電気自動車自体の使い勝手の悪さから、欧州の寒冷な気候下では中国製品も普及には至っていない。
高級車市場でも電気自動車の需要は低迷し消費者はガソリン車を選択する
最新のSUV市場を比較しても、電気自動車専用モデルの需要は極めて限定的である。 高級車ブランドが電気自動車を投入しても、消費者はハイブリッド車やガソリン車を選択し、電気自動車を拒絶する傾向がある。 電気自動車の製造体制を整えてしまったメーカーは販売に苦慮している。