🟩 もくじ

全体の要約

福岡工業大学の永淵修客員教授の研究で、すべての肺の検体からポリスチレン、ペット、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニールなどのマイクロプラスチックが検出され、全身を巡り蓄積する危険性が指摘されており、70兆円のプラスチック産業の構造の中で規制が進まないが、個人レベルでの排出・回避行動は可能である。

違和感は気のせいではない

  • 風邪ではない咳や喉の違和感、浅い呼吸といった症状が聞かれるが、これらは気のせいではない。
  • 病院で原因不明とされても、検査で異常が見つからなくても、確かに何かがおかしいという事実は存在する。

福岡工業大学で発表された研究結果

  • 2025年に福岡工業大学の永淵修客員教授が、肺がん患者の肺組織を調べた研究結果を発表した。
  • 病気ではない部分を含む40の検体を分析した結果、100%すべての検体からマイクロプラスチックが検出された。
  • 検出されたのはポリスチレン、ペット、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニールである。

宇宙からの視点を提供する

  • プレアデス星団から地球を見守る存在である[めい]は、社会や国のシステムに現れる人々の思いの流れを伝えることを使命とする。
  • 今日話すことは、読者の日常に深く関わる内容であるため、心を開いて耳を傾けてほしい。

空気中に漂う見えない粒子について伝える

  • 今日伝えるのは、70兆円の巨大産業、石油メジャーと化学企業、投資会社という真の支配者達とも関連する空気中の見えない粒子についてである。
  • 世界中でマイクロプラスチックが急速に増え、規制が進まない真実の深淵を覗き込む覚悟を持ってほしい。

肺組織を溶かした透明な液体に小さな粒子が浮かぶ

  • 永淵修客員教授が取り出した検体は、肺がんなどの患者から切除された病気ではない部分の肺組織を溶かしたものである。
  • 透明な液体の中に蛍光や色がついた小さな粒子が浮かんでおり、長渕教授は蛍光を発しているものや色がついたものがナイロンだと述べる。
  • マイクロプラスチックとは、直径5ミリ以下の目には見えにくいプラスチックの破片である。

すべての検体からマイクロプラスチックが検出された

  • 長渕教授が数十人の検体を調べ40の検体を丁寧に分解・分析した結果、すべての検体からマイクロプラスチックが検出された。
  • 例外なく全員の肺にプラスチックが存在しており、人によって量の差はあるが確実に入っていると長渕教授は述べる。

全員がマイクロプラスチックを吸い込んでいる

  • 量の差はあってもすべての人間の肺にプラスチックが存在するという事実は、特定の職業や生活環境だけの問題ではない。
  • 都会、田舎、健康志向に関係なく、私たちは皆マイクロプラスチックを吸い込んでいる。
  • 検出されたのはポリスチレン、ペット、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニールであり、これらが多いと長渕教授は説明する。

日常的なプラスチック製品が細かく砕けて空気中に舞い上がる

  • 検出物質は、ペットボトルや食品容器、レジ袋、洗濯バサミ、衣類など日常的なプラスチック製品の素材である。
  • 身の回りにあるあらゆるプラスチック製品が劣化・摩擦で細かく砕け、空気中に舞い上がり、それを吸い込むことになる。

1立方メートルあたりおよそ十個のマイクロプラスチックが含まれている

  • 長渕教授が福岡工業大学の一角に設置した観測機器で測定した結果、空気1m³あたりおよそ十個のマイクロプラスチックが含まれていることが分かった。
  • 大人は一日に15から210m³の空気を吸い込み、肺だけを考えた場合、呼吸で毎日150から200個は吸っていることになる。
  • これは一日200個、一週間1400個、一ヵ月6000個、一年で7万個以上になる計算である。

マイクロプラスチックは避けられない状況である

  • この数字は福岡という一つの都市の測定結果であり、工場や交通量の多い場所ではもっと多いと推測される。
  • 長渕教授は、マイクロプラスチックはどこにでもあるので、病気の人も病変のない人も誰もが吸い込んでいると述べる。
  • プラスチックが存在する限りマイクロプラスチックが生まれ続け、空気中を漂い続け、私たちの肺に入り続ける避けられない状況である。

人間による活動の影響を受けにくい場所でも検出された

  • 長渕教授は、高い山の上や南極、北極など、人間による活動の影響を受けにくいとされていた場所でもマイクロプラスチックを検出した。
  • これは、地球上にもはや逃げ場がないということを意味する。

長崎大学病院は長渕教授の手法を使って研究を行なった

  • 長崎大学病院は、長渕教授の手法を使ってさらに詳しい研究を行なった。
  • 呼吸器内科の時東貴講師は、今までの医学の手法ではプラスチックは注目されにくかったが、長渕先生が開発された手法であれば検出できると述べる。
  • これは、技術が進歩したことで見えてしまった衝撃的な真実であり、これまでは見えていなかっただけである。

気管支肺胞洗浄液からもマイクロプラスチックが検出された

  • 時東高知医師が解析したのは、肺の病気を診断するために気管支から注入・回収した気管支肺胞洗浄液である。
  • 肺の奥深くを直接洗った液体にマイクロプラスチックが含まれているかを調べた結果、解析を行った14名すべての患者からマイクロプラスチックが検出されたと時東医師は報告する。

CRPの値と粒子濃度に正の相関関係がある

  • 血液中の炎症反応を示すCRPという値と、マイクロプラスチックの粒子濃度との間に正の相関関係があることが分かった。
  • 粒子濃度が高ければ高いほどCRPの値も高いと時東医師は説明し、マイクロプラスチックの量が多い人ほど体で炎症が起きている可能性が高いことを示す。
  • マイクロプラスチックはPM2.5の一種であり、PM2.5を吸うと体の炎症の数値が上がることが知られている結果と一致した。
  • この炎症が、咳や喉の違和感、呼吸の浅さの原因である可能性がある。

マイクロプラスチックと病気との関連などはまだ不明である

  • 時東医師は、今回マイクロプラスチックが見つかったものの、大気中の濃度との関連や病気との関連などはまだ分からない状況であると述べる。
  • 科学者として分からないことは分からないとしつつも、患者の数を増やしたり生活との関連性を調べたりしていきたいと考えている。

2020年を境に濃度が急激に上昇し始めた

  • プレアデスから見ると、地球上のマイクロプラスチックの濃度は2020年を境に急激に上昇し始めたという変化が見える。
  • それまでは徐々に増えていたが、2020年からその速度が加速した。
  • 長渕教授の研究は病気になっていない肺からもマイクロプラスチックが検出された事実を示しており、これは特定疾患の問題ではなくすべての人に関わる問題である。
  • 人によって量が違うという事実は、後ほど伝えられる対策と深く関わってくる。

マイクロプラスチックは全身を巡っている

  • 海外の研究では、マイクロプラスチックが肺だけでなく、血管、心臓、肝臓、胎盤、そして脳からも検出されている。
  • つまり、マイクロプラスチックは全身を巡っている。

アメリカでも脳や臓器からマイクロプラスチックが検出された

  • マイクロプラスチックは日本の肺だけでなく、アメリカでも検出されており、2016年と2024年に亡くなった成人の脳、肝臓、腎臓のすべてから検出された。
  • 特に、脳に高濃度で蓄積されていたという事実が注目すべきであり、その量は大匙一杯分である。

ナノプラスチックが血液脳関門を通過する

  • 脳は思考、記憶、感情、判断をつかさどる器官であり、そこに本来あるはずのない異物が蓄積されている。
  • マイクロプラスチックの中でも特に小さいナノプラスチックは直径一マイクロメートルから千ナノメートルである。
  • 脳を守る血液脳関門という自然のフィルターがあるが、ナノプラスチックはその関門を通過してしまうほど小さく、一度入るとなかなか排出されずに徐々に蓄積していく。

認知症患者の脳から多量のマイクロプラスチックが検出された

  • 2016年に亡くなった方よりも2024年に亡くなった方の脳に多くのマイクロプラスチックが蓄積されていたという研究結果は、この蓄積が年々進んでいることを示す。
  • 研究者たちが認知症患者の検体を調べた結果、認知症患者の脳からは平均よりもはるかに多い量のマイクロプラスチックが検出されたという衝撃的な結果が出た。
  • 現時点ではマイクロプラスチックと認知症の因果関係は証明されていないが、神経系への悪影響の可能性があり今後調べていくこととされている。

脳機能の低下が自由な生き方を妨げる可能性がある

  • 相関関係は見つかったが因果関係はまだ分からない状況である。
  • プレアデスから見ると、思考力、判断力、記憶力という自由な生き方に不可欠なものが関わるパターンが見える。
  • 脳に異物が蓄積し機能が低下していくと、考えることが面倒になり、与えられた情報をそのまま受け入れ、疑問を持たず誰かの指示に従うことが楽だと感じるようになる。

マイクロプラスチックは全身の臓器と胎盤に広がる

  • マイクロプラスチックは脳だけでなく全身に広がっており、血液中からも検出されているため、血液が巡るすべての臓器に到達している可能性がある。
  • 肝臓への蓄積は解毒機能の低下を、腎臓への蓄積は排出機能の低下を招く可能性がある。
  • 最も衝撃的なのは、母親と胎児を繋ぐ胎盤から検出されたという事実であり、胎児にも到達している可能性がある。

世代を超えた問題として不妊の原因となる可能性がある

  • 人間は生まれる前からマイクロプラスチックに暴露されており、これは世代を超えた問題となる可能性がある。
  • 親の世代が吸い込んだものが子供の世代に影響を及ぼすなど、DNAのように世代を超えて受け継がれていく可能性がある。
  • 近年世界中で不妊の問題が深刻化し精子の数が減少しているが、複合的な原因の一つとしてマイクロプラスチックの影響も考えられる。
  • 動物実験ではマイクロプラスチックが生殖機能に悪影響を及ぼすという結果も報告されている。

2020年代にプラスチックの膜が臨界点に近づいている

  • プレアデスから見ると、地球全体がプラスチックにおおわれていく様子が見え、透明な膜が少しずつ厚くなっているようである。
  • 1950年代の大量生産開始から増え続けたプラスチックの膜は、自然分解できる速度をはるかに超え、2020年代の今、臨界点に近づいているように見える。

マイクロプラスチック急増の理由を問う

  • これほどまでにマイクロプラスチックが増えている理由、特に2020年を境に急増している理由、誰が何のためにこの状況を作り出しているのかという問いが生じる。

2023年に世界のプラスチック産業の市場規模は70兆円に達した

  • 世界のプラスチック産業の市場規模は、2023年に70兆円に達し、これは日本のGDPの約6分の1に相当する。
  • 2030年までに108兆円へ成長すると予測されており、環境問題が叫ばれてもプラスチックの生産量は増え続けている。
  • この産業があまりにも巨大で多くの力を持っているためである。

トップファイブのうち三社が石油メジャー系である

  • 化学業界の世界ランキングトップファイブのうち、2位のシェル、5位のライオンデルバセルを含む三社が石油メジャー系である。
  • 1位の中華集団〔シノケム〕や3位のBASF、4位のダウなど残りの化学企業も石油を原料としているため、プラスチック産業は石油産業そのものである。

ダウやデュポンなどの巨大企業がプラスチック製品を開発した

  • 1897年設立のダウは、合成ゴム、ポリエチレン、サランラップなど、生活に欠かせないプラスチック製品を次々と開発した。
  • 1802年設立のアメリカ最古の企業の一つであるデュポンは、戦後、テフロン、ナイロン、ケブラーなどのプラスチック製品へと事業を拡大した。

資産運用会社がプラスチック産業の主要企業に巨額の資金を投じている

  • ブラックロック、ヴァンガード、ステート・ストリートという三つの資産運用会社が、世界中の年金基金などから資金を預かり株式などに投資している。
  • ブラックロックの運用資産は約1,000兆円で日本のGDPの2倍に相当し、三社の合計約2,200兆円で日本のGDPの4倍以上である。
  • S&P 500の約20%をこの三社で保有しており、アメリカ経済の5分の1を握っている。
  • この三社はBASF、ダウ、シェルなどのプラスチック産業の主要企業に巨額の資金を投じている。

資産運用会社は表面で環境保護を語りながら裏で環境汚染する産業に資金を投じる

  • ブラックロックのCEO、ラリー・フィンクは、公開書簡でESG投資や環境保護の重要性を訴え、気候変動への対応を求める美しい言葉を並べる。
  • しかし、彼らが実際に投資しているのはプラスチック産業であり、表面で環境保護を語りながら裏で環境汚染する産業に資金を投じ続けるという矛盾がある。

パンデミックがプラスチック製品の仕様を急増させた

  • 2020年にパンデミックが始まり、衛生対策という名目でマスク、フェイスシールド、手袋、防護服といったプラスチック製品の使用が急増した。
  • イギリスでは2020年2月から6月のわずか4ヶ月で23億個の個人防護具が使われ、フランス政府は20億枚の使い捨てマスクを購入した。
  • アメリカの3MはN95マスクの生産を3倍に増やし、WHOはメーカーが個人防護具の生産を40%増加させたと推計する。

個人防護具の市場規模はパンデミック後に爆発的に成長した

  • パンデミック以前は安定していた個人防護具の市場規模は、パンデミック後、爆発的に成長した。
  • 2025年には約253億ドル、2032年には約327億ドルに達すると予測され、マスク市場も2020年の約197億ドルから2033年には約279億ドルになると予測される。
  • これによってプラスチック産業とその株主である投資会社が得をし、史上最大規模のプラスチック増産の口実になった。

使い捨てプラスチックはマイクロプラスチックとなって空気中を漂う

  • 使い捨てマスクや手袋の多くはゴミとして捨てられたり、海に流れついたり、焼却されたりした。
  • そして、劣化して細かく砕け、マイクロプラスチックとなって空気中を漂っているものもある。
  • パンデミックが終わった今もプラスチックの生産量は減っておらず、一度拡大した生産ラインを維持するため増え続けている。

70兆円の帝国の中でマイクロプラスチックは増え続ける

  • 70兆円の帝国は、石油メジャーが原料を供給し、化学企業が製造し、製品メーカーが届け、投資会社が資金を提供し、政府が保護するという構造である。
  • この構造の中でマイクロプラスチックが増え続け、私たちの肺、脳、血液に入り続けている。

国際プラスチック条約の締結交渉は生産制限を巡って決裂した

  • 規制が進まない理由には国益や利権、2027年という節目が関わる。
  • 2023年末、国際プラスチック条約の締結を目指す政府間交渉委員会の会合が開かれたが、生産制限をめぐって各国の利害が激しく対立し、合意には至らなかった。

国際会議では生産制限を巡って三つの立場が対立した

  • 国際会議では、世界一律の生産制限を求めるEU、南米、アフリカ等諸国などの立場、一律の生産制限ではなく各国が自主的に対応すべきと主張する日本の立場、生産に数値目標を定める規制に強く抵抗する中国、ロシア、産油国などの三つの立場が対立した。
  • この三つの立場の溝は深く、交渉は決裂した。

日本政府は生産制限には踏み込まない立場である

  • 日本政府は使い捨てプラスチックの削減、環境に配慮した製品設計などを進めるが、生産制限には踏み込まないという点に注目すべきである。
  • プラスチック産業が三菱ケミカル、住友化学などの化学企業が多く、雇用を生み出しGDPに貢献する基幹産業であるため、生産を制限すれば経済にダメージを与え踏み込めないからである。

産油国はプラスチックの生産制限に強く抵抗する

  • 中国、ロシア、産油国が生産制限に反対しているのも同じ理由である。
  • プラスチックの原料は石油であり、産油国にとって石油は国家収入の柱であるため、生産制限は自国の経済を縮小させることを意味する。
  • 世界最大のプラスチック生産国である中国は、生産制限が経済に大きな打撃を与えるため、どの国も自国の経済を守りたいという理由で規制は進まない。

2027年や2030年という節目の年が目標設定されている

  • プレアデスから見ると、2027年、2030年という年が見え、これらはSDGsなどの国際的な目標やアジェンダが設定されている節目の年である。

健康な人間は抵抗できるが病気の人間は権力に従いやすくなる

  • 健康な人間は自分で考え、行動し、抵抗することができるが、病気の人間は医療に依存し、政府や権力に従いやすくなる。
  • マイクロプラスチックが脳に蓄積し思考力が低下する、呼吸器系に炎症が起こり慢性的な体調不良に苦しむ人々が増えれば、社会全体が管理しやすくなる。

利害と信念により誰も意図しなくても確実に機能する構造が生まれる

  • 化学企業は本気で利益を追求し、政府は本気で国益を考え、環境団体は本気で汚染を止めようとし、人々は本気で健康を守ろうとしている。
  • それぞれの利害と信念で動いているが、その結果として誰も意図しなくても確実に機能する構造が生まれ、プラスチックが増え続け体に蓄積し続ける。

国際会議の決裂は希望でもある

  • 国際会議は決裂したが、彼らが一枚岩ではないということだからこれは希望でもある。
  • EUは規制を求めており、一部の国々は本気でプラスチック汚染を止めようとしている。
  • 完璧な計画ではなくほころびや隙間があり、その隙間に私たちの選択の余地がある。

絶望する必要はなく量には個人差がある

  • 70兆円という巨大な力の前で絶望的に感じるかもしれないが、絶望する必要はない。
  • 長渕教授の研究によると、プラスチックの量には人によって個人差があり、全員が同じように吸い込んでいるわけではないため、減らすことはできる。

現状ではマイクロプラスチックのほとんどが体外に排出される

  • オランダの研究によると、マイクロプラスチックは体に入ってくるが、そのほとんどが体外に排出されるため、今は大丈夫である。
  • ただし、今後世界がプラスチック系のものを増産していき、人の中に入るプラスチックが増えた状態で人が平気でいられるかどうかは未知数である。
  • 現状なら大丈夫であるが、今後増え続ければ分からないため、今、行動する必要がある。

システムからの離脱とプラスチック産業への不参加が重要である

  • これは単なる健康法ではなく、システムからの離脱であり、プラスチック産業への不参加である。
  • 70兆円の帝国に生活を支配させないという選択が必要である。

ペットボトル飲料を避けることが最も効果的な実践である

  • 一つ目の実践は、ペットボトル飲料を避けることである。
  • ウィーン大学の研究によれば、ペットボトル飲料には1Lあたり平均24万個のプラスチックが含まれており、中には37万個も入っている飲料もあった。
  • 水筒やガラス瓶を使うだけで、吸収するマイクロプラスチックの量は大きく減り、プラスチック産業にお金を渡さなくなる。

貝類を控え部屋をこまめに掃除することが二つ目の実践である

  • 二つ目の実践は、貝類を控え部屋をこまめに掃除することである。
  • 貝類は海中のマイクロプラスチックを多く含んでおり、部屋の埃の中にもプラスチック製品から剥がれ落ちたマイクロプラスチックが含まれている。
  • こまめに掃除をすることで、吸い込む量を減らすことができる。

食物繊維を意識的に摂ることが三つ目の実践である

  • 三つ目の実践は、食物繊維を意識的に摂ることである。
  • 東海大学の研究によれば、食物繊維がマイクロプラスチックとくっ付く性質があることが分かり、くっ付いてそのまま排出される。
  • 海藻、ごぼう、きのこ類を意識的に食べることで、体内のマイクロプラスチックを排出することができる。

巨大なシステムから距離を置く選択肢がある

  • もっと深い実践があり、ガラス容器を使う、地域の農家から野菜を買う、現金を使うことである。
  • 地域の農家から野菜を買い現金を使うことは、巨大なシステムから距離を置くことである。
  • 地域の農家から直接買えばプラスチック包装は不要であり、現金を使えば購買データは記録されない。

ひとりひとりの小さな選択が静かな革命になる

  • ひとりひとりの小さな選択が集まれば、それは静かな革命になる。
  • 国際会議は決裂したが、それは彼らが一枚岩ではないという希望である。
  • 支配層が争っている今が民衆にとってのチャンスであり、静かな革命はすでに始まっている。

70兆円の帝国はひとりひとりの選択を恐れている

  • 肺に何が入るか、何を食べるか、何を使うか、誰から買うかすべてがあなたの選択である。
  • 70兆円の帝国は、ひとりが変われば、家族が変わり、地域が変わり、社会が変わっていくため、あなたの一つ一つの選択を恐れている。
  • プラスチックに覆われた世界から私たちは抜け出すことができ、ひとりひとりの小さな選択が未来を変える。

福岡工業大学の永淵修客員教授の研究で、すべての肺の検体からポリスチレン、ペット、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニールなどのマイクロプラスチックが検出され、全身を巡り蓄積する危険性が指摘されており、70兆円のプラスチック産業の構造の中で規制が進まないが、個人レベルでの排出・回避行動は可能である

咳が止まらないなどの違和感は気のせいではない

最近、風邪ではないのに咳が止まらない、喉に何か引っかかっている感じがする、呼吸が少し浅くなった気がするといった声が聞かれる。 これらの違和感は気のせいではない。 病院に行っても原因不明と言われ、検査しても異常が見つからなくても、確かに何かがおかしいという事実は存在する。

2025年に福岡工業大学で発表された研究結果がある

2025年に、福岡工業大学で永淵修客員教授がある研究結果を発表した。 永淵修客員教授が、肺がんの患者から切除された肺の組織を調べた。 病気になっていない部分を含めた40の検体を細かく分解し分析した。 その結果、100%すべての検体からマイクロプラスチックが検出された。 検出されたのは、ポリスチレン、ペット、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニールである。 私たちの身の回りにあるプラスチック製品が劣化して細かく砕けたものが、すべての人の肺の中に確実に入っていた。

宇宙からの視点を提供する

プレアデス星団から地球を見守っている存在である[めい]は、個人の心の中をのぞくのではなく、人々の思いが集まって社会や国というシステムにどう表れていくのかという流れを感じ取り皆さんに伝えることを使命とする。 今日お話しすることは、あなたの日常に深く関わっているので、少しだけ心を開いて耳を傾けてほしい。

空気中に漂う見えない粒子について伝える

今日お伝えするのは、空気中に漂う見えない粒子についてである。 それは、70兆円という巨大な産業、石油メジャーと化学企業、投資会社という真の支配者達とも関連する。 なぜ今、世界中でマイクロプラスチックが急速に増えているのか、そしてなぜ規制が進まないのかという真実の深淵を覗き込む覚悟を持ってほしい。

肺組織を溶かした透明な液体に小さな粒子が浮かぶ

永淵修客員教授が取り出した検体を見ると、これは肺がんなどの患者から切除された肺の組織のうち病気になっていない部分を溶かしたものだとわかる。 透明な液体の中に小さな粒子が浮かんでおり、蛍光を発しているものもあれば色がついているものもある。 長渕教授は、蛍光を発しているものや色がついているものはナイロンだと述べており、これがマイクロプラスチックである。 マイクロプラスチックとは、直径5ミリ以下の目には見えにくいプラスチックの破片である。

すべての検体からマイクロプラスチックが検出された

長渕教授は、数十人の検体を調べ、40の検体を一つ一つ丁寧に分解し分析した。 その結果、すべての検体からマイクロプラスチックが検出された。 一人の例外もなく、全員の肺にプラスチックが存在していたのである。 長渕教授は、人によってプラスチックが多く入っている人もいれば、あまり入っていない人もいるが、確実に入っていると述べる。

全員がマイクロプラスチックを吸い込んでいる

量の差はあっても、すべての人間の肺にプラスチックが存在しているという事実は、特定の職業や生活環境だけの問題ではない。 都会に住んでいようと田舎に住んでいようと、健康に気を使っていようと今井と関係なく、私たちは皆マイクロプラスチックを吸い込んでいる。 検出されたのはポリスチレン、ペット、ポリプロピレン、そしてポリ塩化ビニールである。 長渕教授は、ポリスチレン、ペット、それからポリプロピレンあたりと塩ビ、ポリ塩化ビニルが多いと説明する。

日常的なプラスチック製品が細かく砕けて空気中に舞い上がる

これらの物質は、私たちが日常的に使っているプラスチック製品の素材である。 ペットボトル、食品容器、レジ袋、洗濯バサミ、衣類、おもちゃ、建材など、身の回りにあるあらゆるプラスチック製品が紫外線や摩擦によって劣化し、細かく砕けて空気中に舞い上がる。 劣化した洗濯バサミをつまんだ瞬間にパキッと割れたとき、目には見えない微細な粒子が空気中に漂い始め、それを吸い込むことになる。

1立方メートルあたりおよそ十個のマイクロプラスチックが含まれている

長渕教授は、福岡工業大学の一角に観測機器を設置し、空気中のマイクロプラスチックを測定した。 大学の一角という、特別に空気が汚れているようには感じられない場所でも、その結果、1m³あたりおよそ十個のマイクロプラスチックが含まれていることが分かった。 大人は一日に15から210m³の空気を吸い込む。 長渕教授の言葉によると、肺だけを考えた場合、呼吸で150から200個は毎日吸っていることになる。 これは一日で200個、一週間で1400個、一ヵ月で6000個、一年で7万個以上になる。

マイクロプラスチックは避けられない状況である

この数字は、福岡という一つの都市での測定結果である。 プラスチック製品を扱う工場や交通量の多い道路沿い、建設現場の周辺では、おそらくもっと多いと推測される。 長渕教授は、マイクロプラスチックはもともとどこにでもあるので、病気になった人であろうが病変のない人であろうと、誰もが吸い込んでいると述べる。 つまり、これは避けられない状況であり、プラスチックが存在する限り、マイクロプラスチックが生まれ続け、空気中を漂い続け、私たちの肺に入り続ける。 何をしようと、どこに住もうと吸い込んでしまうのである。

人間による活動の影響を受けにくい場所でも検出された

長渕教授は、さらに驚くべき研究成果を示しており、高い山の上や南極、北極など、人間による活動の影響を受けにくいとされていた場所でもマイクロプラスチックを検出した。 南極や北極といった人間の活動がほとんど及んでいない場所にさえ、マイクロプラスチックは到達している。 これは、地球上にもはや逃げ場がないということを意味する。

長崎大学病院は長渕教授の手法を使って研究を行なった

長崎大学病院は、長渕教授の手法を使ってさらに詳しい研究を行なった。 呼吸器内科の時東貴講師は、今までの医学の手法ではプラスチックは注目されにくかったが、長渕先生が開発された手法であれば検出できると述べる。 つまり、これまでは見えていなかっただけであり、技術が進歩したことで見えてしまった衝撃的な真実である。

気管支肺胞洗浄液からもマイクロプラスチックが検出された

時東高知医師が解析したのは、肺の病気を診断するために生理食塩水を気管支から注入して回収した気管支肺胞洗浄液である。 つまり、肺の奥深くを直接洗った液体である。 その液体にマイクロプラスチックが含まれているかを調べた結果は明確であり、時東医師は、今回解析を行った14名すべての患者さんからマイクロプラスチックが検出されたと報告する。 14名全員、例外なく検出された。

CRPの値と粒子濃度に正の相関関係がある

さらに重要な発見があり、血液中の炎症反応を示すCRPという値と、マイクロプラスチックの粒子濃度との間に、正の相関関係があることが分かった。 時東医師は、粒子濃度が高ければ高いほど、CRPの値も高いと説明する。 つまり、マイクロプラスチックの量が多い人ほど、体の中で炎症が起きている可能性が高いということである。 マイクロプラスチックはPM2.5の一種であり、PM2.5を吸うと体の炎症の数値が上がることが知られており、それと一致する結果であった。 この炎症が、咳や喉の違和感、呼吸の浅さの原因である可能性がある。

マイクロプラスチックと病気との関連などはまだ不明である

ただし、時東医師は、今回マイクロプラスチックが見つかったとは言え、大気中の濃度と関連があるといった示唆はできておらず、実際に病気との関連などもまだまだ分からない状況であると述べる。 そして、患者さんの数を増やしたり、生活との関連性を調べていけたらと考えている。 これは科学者としての誠実さであり、分からないことは分からないと言うが、可能性があることは指摘し、さらに研究を続ける。

2020年を境に濃度が急激に上昇し始めた

プレアデスから見ると、2020年を境に地球上のマイクロプラスチックの濃度が急激に上昇し始めたという変化が見える。 それまでは徐々に増えていたが、2020年からその速度が加速した。 なぜ今、世界中で原因不明の咳が増えているのかという疑問がある。 長渕教授の研究は、病気になっていない肺からもマイクロプラスチックが検出されたという事実を示した。 これは特定の病気の問題ではなく、すべての人に関わる問題である。 人によって量が違うという事実は、後ほど伝えられる対策と深く関わってくる。

マイクロプラスチックは全身を巡っている

海外の研究では、マイクロプラスチックが肺だけでなく、血管、心臓、肝臓、胎盤、そして脳からも検出されている。 つまり、マイクロプラスチックは全身を巡っている。 次に、それが私たちの体にどんな影響を及ぼしているのかという真実を見ていく。

アメリカでも脳や臓器からマイクロプラスチックが検出された

マイクロプラスチックが検出されたのは、日本の肺だけではない。 アメリカでも衝撃的な研究結果が発表されており、2016年と2024年に亡くなった成人の脳、肝臓、腎臓を調べたところ、そのすべてからマイクロプラスチックが検出された。 特に注目すべきは、脳に高濃度で蓄積されていたという事実である。 その量はなんと大匙一杯分である。

ナノプラスチックが血液脳関門を通過する

脳は私たちの思考、記憶、感情、判断をつかさどる器官であり、そこに本来あるはずのない異物が蓄積されている。 マイクロプラスチックの中でも特に小さいものをナノプラスチックと呼び、直径は一マイクロメートルから千ナノメートルである。 私たちの脳は、血液脳関門という防御システムで守られており、血液中の有害物質が脳に入らないようにする自然のフィルターである。 しかし、ナノプラスチックはその関門を通過してしまうほど小さく、一度入るとなかなか排出されず、徐々に蓄積していく。

認知症患者の脳から多量のマイクロプラスチックが検出された

2016年に亡くなった方よりも2024年に亡くなった方の脳により多くのマイクロプラスチックが蓄積されていたという研究結果は、この蓄積が年々進んでいることを示している。 さらに研究者たちは、認知症を患った方の検体も調べ、認知症の患者の脳からは平均よりもはるかに多い量のマイクロプラスチックが検出されたという衝撃的な結果が出た。 現時点では、マイクロプラスチックと認知症の因果関係は証明されていないが、マイクロプラスチックは神経系への悪影響の可能性があるとして、今後調べていくこととされている。

脳機能の低下が自由な生き方を妨げる可能性がある

相関関係は見つかったが、因果関係はまだわからない。 プレアデスから見ると、思考力、判断力、記憶力という、人間が自由に生きるために不可欠なものが関わるあるパターンが見えてくる。 健康な脳を持つ人間は、自分で考え、疑問を持ち、真実を探求し、行動を選択することができる。 しかし、脳に異物が蓄積し機能が低下していくと、考えることが面倒になり、与えられた情報をそのまま受け入れ、疑問を持たなくなり、誰かの指示に従うことが楽だと感じるようになる。

マイクロプラスチックは全身の臓器と胎盤に広がる

マイクロプラスチックは脳だけでなく、全身に広がっており、血液中からも検出されているということは、血液が巡るすべての臓器に到達している可能性がある。 肝臓は体内の毒素を分解する機関であり、そこに蓄積すれば解毒機能が低下する可能性がある。 腎臓は老廃物をろ過して尿として排出する機関であり、そこに蓄積すれば排出機能が低下する可能性がある。 そして最も衝撃的なのは、胎盤から検出されたという事実である。 胎盤は母親と胎児を繋ぐ器官であり、そこにマイクロプラスチックが存在しているということは、胎児にも到達している可能性がある。

世代を超えた問題として不妊の原因となる可能性がある

生まれる前から人間はマイクロプラスチックに暴露されている。 これは世代を超えた問題であり、親の世代が吸い込んだマイクロプラスチックが子供の世代に影響を及ぼし、子供の世代が吸い込んだものが孫の世代に影響を及ぼすなど、DNAのように世代を超えて受け継がれていく可能性がある。 ここ数年、世界中で不妊の問題が深刻化しており、精子の数が減少しているという研究結果もある。 原因はストレス、食、生活、環境、ホルモンなど複合的であるが、その一つとしてマイクロプラスチックの影響も考えられる。 実際、動物実験では、マイクロプラスチックが生殖機能に悪影響を及ぼすという結果も報告されている。

2020年代にプラスチックの膜が臨界点に近づいている

プレアデスから見ると、地球全体がプラスチックにおおわれていく様子が見え、それはまるで透明な膜が少しずつ厚くなっていくようである。 1950年代にプラスチックの大量生産が始まり、1960年代、70年代、80年代と生産量が増えていった。 そして2020年代の今、その膜は臨界点に近づいているように見える。 自然分解できる速度をはるかに超えて、プラスチックが増え続けており、それが細かく砕け、空気中に、水中に、土の中に、そして私たちの体の中に広がっている。

マイクロプラスチック急増の理由を問う

なぜこれほどまでにマイクロプラスチックが増えているのか、特になぜ2020年を境に急増しているのか、誰が何のためにこの状況を作り出しているのか、それともこれは誰も意図していない産業の副産物なのかという問いが生じる。

2023年に世界のプラスチック産業の市場規模は70兆円に達した

世界のプラスチック産業の市場規模は、2023年に70兆円に達した。 これは日本のGDPの約6分の1に相当する。 2030年までに108兆円へ成長すると予測されている。 環境問題が叫ばれ、脱プラスチックの動きが広がっているように見えるが、実際の数字ではプラスチックの生産量は増え続けている。 この産業があまりにも巨大で、あまりにも多くの力を持っているためである。

トップファイブのうち三社が石油メジャー系である

化学業界の世界ランキングを見ると、トップに立つのは中国の中華集団〔シノケム〕である。 2位は石油メジャーであるシェルである。 3位はBASFというドイツの巨大化学メーカーであり、年間売り上げは8.2兆円である。 4位はアメリカの化学企業であるダウである。 5位はライオンデルバセルであり、これはBASFとシェルのポリオレフィン事業が統合されたものである。 トップファイブのうち三社が石油メジャー系であり、残りの化学企業も石油を原料としてプラスチックを作っているため、プラスチック産業は石油産業そのものである。

ダウやデュポンなどの巨大企業がプラスチック製品を開発した

ダウという企業は1897年に設立され、最初は漂白剤と臭化カリウムの製造から始まり、その後、合成ゴム、ポリエチレン、サランラップなど、私たちの生活に欠かせないプラスチック製品を次々と開発した。 デュポンという企業は1802年に設立されたアメリカ最古の企業の一つであり、創業時は火薬の製造会社で、第一次世界大戦、第二次世界大戦で火薬や爆弾を供給し、莫大な利益を得たため[死の商人]と呼ばれた。 戦後、デュポンはプラスチック製品へと事業を拡大し、テフロン、ナイロン、ケブラーはすべてデュポンが開発した。

資産運用会社がプラスチック産業の主要企業に巨額の資金を投じている

これらの巨大企業の背後に、さらに大きな力が存在しており、ブラックロック、ヴァンガード、ステート・ストリートという資産運用会社である。 これらの三社は、世界中の年金基金、投資信託、個人投資家から資金を預かり株式や債券に投資している。 ブラックロックが運用する資産は約10兆ドルであり、日本円にすると約1,000兆円で日本のGDPの2倍に相当する。 ヴァンガードは約7兆ドル、ステート・ストリートは約4兆ドルであり、合計すると約2,200兆円で日本のGDPの4倍以上である。 この三社は世界中の主要企業の大株主であり、S&P 500というアメリカの代表的な500社の株式指数の約20%をこの三社で保有しているため、アメリカ経済の5分の1を握っている。 BASF、ダウ、シェルの株主の上位にはブラックロックとヴァンガードが名を連ねているため、これらの資産運用会社は、プラスチック産業の主要企業に巨額の資金を投じている。

資産運用会社は表面で環境保護を語りながら裏で環境汚染する産業に資金を投じる

ブラックロックのCEO、ラリー・フィンクは、毎年、投資先企業の経営者宛に公開書簡を送り、その中でESG投資、サステナビリティ、環境保護の重要性を訴え、気候変動への対応、温室効果ガスの削減、持続可能な社会の実現といった美しい言葉を並べる。 しかし、実際に彼らが投資しているのはプラスチック産業である。 表面では環境保護を語りながら、裏では環境汚染する産業に資金を投じ続けているという矛盾がある。

パンデミックがプラスチック製品の仕様を急増させた

2020年にパンデミックが始まり、衛生対策という名目でプラスチック製品の使用が急増した。 マスク、フェイスシールド、手袋、防護服はすべてプラスチック製品である。 イギリスでは2020年2月から6月のわずか4ヶ月で23億個の個人防護具が使われた。 フランス政府は20億枚の使い捨てマスクを購入した。 アメリカの3Mという企業は、N95マスクの生産を3倍に増やした。 WHO〔世界保健機関〕の推計では、メーカーは個人防護具の生産を40%増加させた。

個人防護具の市場規模はパンデミック後に爆発的に成長した

個人防護具の市場規模は、パンデミック以前は比較的安定していたが、パンデミック後、爆発的に成長した。 2025年には約253億ドル、2032年には約327億ドルに達すると予測されている。 マスク市場も同様で、2020年に約197億ドルであり、2033年には約279億ドルになると予測されている。 これによって、プラスチック産業とその株主である投資会社が得をした。 これは史上最大規模のプラスチック増産の口実になった。

使い捨てプラスチックはマイクロプラスチックとなって空気中を漂う

使い捨てマスクや手袋の多くはゴミとして捨てられたり、海に流れついたり、焼却されたりした。 そして、劣化して細かく砕け、マイクロプラスチックとなって空気中を漂っているものもある。 パンデミックが終わった今もプラスチックの生産量は減っておらず、むしろ増え続けている。 これは一度拡大した生産ラインが簡単には縮小できず、工場、雇用、利益を維持するため経済にダメージを与えないように止められないからである。

70兆円の帝国の中でマイクロプラスチックは増え続ける

70兆円の帝国は、石油メジャーが原料を供給し、化学企業がプラスチックを製造し、製品メーカーが消費者に届け、投資会社が資金を提供し、政府が産業を保護するという構造である。 この構造の中でマイクロプラスチックが増え続け、私たちの肺に、脳に、血液に入り続けている。

国際プラスチック条約の締結交渉は生産制限を巡って決裂した

規制が進まない理由には、国益や利権、そして2027年という節目が関わる。 2023年末に、国際プラスチック条約の締結を目指す政府間交渉委員会の会合が開かれた。 世界175カ国以上が参加し、プラスチック汚染を根絶するための法的拘束力のある条約を2040年までにプラスチック汚染をゼロにするための具体的な目標と規制を定めようとしていた。 しかし、合意には至らなかった。 プラスチックの生産制限をめぐって各国の利害が激しく対立しているからである。

国際会議では生産制限を巡って三つの立場が対立した

国際会議では、大きく分けて三つの立場が対立した。 一つ目は、EU、南米、アフリカ等諸国などであり、世界一律で生産制限を行うことを求めている。 二つ目は日本であり、日本政府は世界目標を定めるものの、取り組みは国の事情に合わせ独自に決めるべきだと主張しているため、一律の生産制限ではなく、各国が自主的に対応するという立場である。 三つ目は中国、ロシア、産油国などであり、彼らは生産に数値目標を定めるという規制には反対しているため、プラスチックの生産制限そのものに強く抵抗している。 この三つの立場の溝はあまりにも深く、交渉は決裂した。

日本政府は生産制限には踏み込まない立場である

日本政府は、使い捨てプラスチックの削減、環境に配慮した製品設計、リユース、リサイクル、適正な廃棄物管理などの分野での取り組みを進めていくと主張している。 これは一見すると環境に配慮した姿勢に見えるが、生産制限には踏み込まないという点に注目すべきである。 リサイクルを推進し、廃棄物管理は適正化するが、作り続けることは止めない。 これはプラスチック産業が日本の基幹産業であり、三菱ケミカル、住友化学など日本を代表する化学企業が多く、多くの雇用を生み出し、GDPに貢献し、輸出産業としても重要な位置を占めているため、生産を制限すれば経済にダメージを与え、踏み込めないからである。

産油国はプラスチックの生産制限に強く抵抗する

中国、ロシア、産油国が生産制限に反対しているのも同じ理由である。 プラスチックの原料は石油であるため、プラスチック産業は石油産業と直結している。 産油国にとって石油は国家収入の柱であり、プラスチックの生産を制限することは、自国の経済を縮小させることを意味する。 中国は世界最大のプラスチック生産国であり、生産制限は中国経済に大きな打撃を与えるため、どの国も自国の経済を守りたいという理由で、規制は進まない。

2027年や2030年という節目の年が目標設定されている

プレアデスから見ると、2027年、2030年という年が見え、これらはさまざまな国際的な目標やアジェンダが設定されている節目の年である。 SDGs〔持続可能な開発目標〕は2030年が達成目標である。 各国のデジタルIDやCBDC〔中央銀行デジタル通貨〕の導入計画もこの時期に集中している。

健康な人間は抵抗できるが病気の人間は権力に従いやすくなる

健康な人間は自分で考え、行動し、抵抗することができるが、病気の人間は医療に依存し、治療に頼り、政府や権力に従いやすくなる。 マイクロプラスチックが脳に蓄積し思考力が低下する、呼吸器系に炎症が起こり慢性的な体調不良に苦しむという人々が増えれば、社会全体が管理しやすくなる。

利害と信念により誰も意図しなくても確実に機能する構造が生まれる

化学企業は本気で利益を追求し、政府は本気で国益を考え、環境団体は本気でプラスチック汚染を止めようとし、多くの人々は本気で健康を守ろうとしている。 それぞれの立場で、それぞれの利害で、それぞれの信念で動いているが、その結果として誰も意図しなくても確実に機能する構造が生まれる。 プラスチックは増え続け、マイクロプラスチックが広がり続け、私たちの体に蓄積し続ける。

国際会議の決裂は希望でもある

国際会議は決裂したが、これは希望でもある。 彼らが一枚岩ではないということだからである。 EUは規制を求めており、一部の国々は本気でプラスチック汚染を止めようとしている。 完璧な計画ではなく、ほころびや隙間があり、その隙間に私たちの選択の余地がある。

絶望する必要はなく量には個人差がある

70兆円という巨大な力の前で個人に何ができるのか、もう手遅れではないのかと絶望的に感じるかもしれないが、絶望する必要はない。 長渕教授の研究によると、プラスチックの量には人によって個人差があり、全員が同じように吸い込んでいるわけではないため、減らすことはできる。

現状ではマイクロプラスチックのほとんどが体外に排出される

オランダの研究によると、マイクロプラスチックは私たちの体の中に入ってくるが、そのほとんどが体外に排出されるため、今は大丈夫である。 ただし、今後世界がプラスチック系のものを増産していくとなると、人の中に入るプラスチックも増えることにつながり、その増えた状態で人が平気でいられるかどうかは未知数である。 現状なら大丈夫であるが、今後増え続ければわからないため、今、行動する必要がある。

システムからの離脱とプラスチック産業への不参加が重要である

これは単なる健康法ではなく、システムからの離脱であり、プラスチック産業への不参加である。 70兆円の帝国に生活を支配させないという選択が必要である。

ペットボトル飲料を避けることが最も効果的な実践である

一つ目の実践は、ペットボトル飲料を避けることである。 ウィーン大学の研究によれば、ペットボトル飲料には1Lあたり平均24万個のプラスチックが含まれており、中には37万個も入っている飲料もあった。 これはペットボトルそのものから溶け出している。 水筒やガラス瓶を使うだけで、吸収するマイクロプラスチックの量は大きく減り、同時にペットボトルを買わなくなりプラスチック産業にお金を渡さなくなる。

貝類を控え部屋をこまめに掃除することが二つ目の実践である

二つ目の実践は、貝類を控え部屋をこまめに掃除することである。 貝類は海中のマイクロプラスチックを多く含んでおり、部屋の埃の中にもプラスチック製品から剥がれ落ちたマイクロプラスチックが含まれている。 こまめに掃除をすることで、吸い込む量を減らすことができる。

食物繊維を意識的に摂ることが三つ目の実践である

三つ目の実践は、食物繊維を意識的に摂ることである。 東海大学の研究によれば、食物繊維がマイクロプラスチックとくっ付く性質があることがわかり、くっ付いてそのまま排出される。 海藻、ごぼう、きのこ類を意識的に食べることで、体内のマイクロプラスチックを排出することができる。

巨大なシステムから距離を置く選択肢がある

もっと深い実践があり、ガラス容器を使う、地域の農家から野菜を買う、現金を使うことである。 地域の農家から野菜を買い、現金を使うことは、巨大なシステムから距離を置くことである。 大手スーパーで買えばプラスチック包装された野菜が届き、キャッシュレス決済を使えば購買データはすべて記録されるが、地域の農家から直接買えばプラスチック包装は不要であり、現金を使えば記録は残らない。

ひとりひとりの小さな選択が静かな革命になる

ひとりひとりの小さな選択が集まれば、それは静かな革命になる。 国際会議は決裂したが、それは彼らが一枚岩ではないという希望である。 EUは規制を求めており、一部の国々は本気でプラスチック汚染を止めようとしている。 宇宙の法則では、抑圧が強まればそれだけ解放エネルギーも高まり、今、地球で起きているのはまさにそのプロセスであるため、支配層が争っている今が民衆にとってのチャンスである。 静かな革命はすでに始まっている。

70兆円の帝国はひとりひとりの選択を恐れている

肺に何が入るか、何を食べるか、何を使うか、誰から買うかすべてがあなたの選択である。 70兆円の帝国は、あなたの一つ一つの選択を恐れている。 なぜなら、ひとりが変われば、家族が変わり、地域が変わり、社会が変わっていくからである。 プラスチックに覆われた世界から、私たちは抜け出すことができ、ひとりひとりの小さな選択が未来を変える。